この脚本でイケると思った人は凄い。小道具を用意した人も同様に凄い。冒頭30分も見れば、この作品のテーマが「多くの人にとって、どうでもいい事を扱っている」という事に気がつくハズだ。とくに、怪人と人間の関係はネット上の日韓罵倒合戦の暗喩として描かれているのだろうが、コレが稚拙すぎる。もし仮に、ここを米国の人種差別問題並みに深く踏み込んでいたならば、この作品はもっと骨太になっただろうと思わずにいられない。小道具にも、ちぐはぐなものが多い。その最たるはライダーマシンであり、少しでもバイクを操った事がある人間にとっては、それが走行性能よりも外見の良さを重視する街乗りファッション系のカスタムモデルだという事に気づくハズだ。とくにハンドルとタイヤの組み合わせが実用マシンとしてひどすぎるため、厭世観溢れる主人公のビジュアルと雰囲気をブチ壊してくれる(単体で見ればさすがはビルダー製のカスタムといった所なのだが)。役者は、総じて良い。全員揃って年齢と容姿と設定に無理やりさを感じるが、絵として見たとき、これ以上は望めないだろうと思わせるだけの説得力がある。というよりも、こんなチグハグな材料とグダグダなシナリオが、最終的にそれなりのモノになったのは、役者さんたちの非凡な才能と努力による所が9割以上ではなかろうか。総合評価星３のすべては、この部分にある。

仮面ライダーを通して現代の日本の社会問題の提起をするという挑戦自体は良いと思いました。ただ日本に存在する実際の外国人差別と比べると劇中の怪人への差別は激しすぎて、自分の日常や現実社会とドラマを重ねて見ることはできませんでした。人種差別大国のアメリカですら今日では特定人種の入店お断りはないと思います。1960年代のアメリカを舞台として公民権運動をトレースして物語を作るくらいでしっくりくる内容かと思います。俳優さんたちの演技やアクション、仮面ライダーの造形等は素晴らしく楽しめました。

特別面白いわけでもなく特段つまらないわけでもなく見ていましたが最終話のOPで全て許しました

ストーリーが複雑な割には伏線回収出来てないし、途中から物語のテンポがいきなり上がる。【何でアレはアレなの？】っていうのが多すぎ。ゆかりは結局何者？○○○は何故変身ベルトになったの？創世王に何故なった？ツッコミどころは満載です。いい俳優さん使ってるのに。。。

偏った思想的なドラマパートと暗く重苦しいゴアな戦闘パートともに個人的にあまり楽しめなかった。全体的に癖が強すぎて最後までB級邦画な印象が覆えることはなかった。好きな人は好きなのかも・・・俳優とか音楽とか頑張っている部分があるが故に非常にもったいない。また、こういう難しい事をわざわざ既存の人気シリーズリメイクでやる必要性もそれほど感じられなかった。

仮面ライダーBLACKとして観ても、単品作品として観ても、…なんか違うなぁ……う〜ん、てなる何なんでしょうね（笑）なんか突き抜けてる感がなかったなぁ良いなら良い、悪いなら悪い振り切れてない気がする役者さんが駄目でもないライダーのデザインが悪いわけでもない上映中の「シン仮面ライダー」の裏側でひっそりと無かった事にされそうな黒歴史的作品になりそうで勿体ない感があります。成仏してください。合掌。

しばらく前に10話全て視聴したのですが、今になってレビューを書きたくなりました。どうして今更書きたくなったのかというと、大人向け仮面ライダーって何だろう？　という疑問からです。BLACK　SUNと先日より上映されているシン・仮面ライダーですが、どちらも大人向けになった仮面ライダーを描かれているのかと思います。ただ、どちらの作品も賛否両論あると思いました。どうして意見が割れるのか？それは仮面ライダーの大人向け（または現代版）という定義が難しく、変えてはいけない部分を変えてしまったことで、「私は仮面ライダーを観にきた。だがこれは仮面ライダーじゃない」という感想を持たれてしまったことだと思います。例えば下記のような点・南光太郎は原作では好青年だったが、本作品では70歳の暗殺者・原作では社会は普通そのものといった感じだったが、本作では怪人が日常に存在し差別運動が巻き起こっている・そもそも仮面ライダーが正しい側にいるのか、悪き側にいるのか、何をどうしたいのか分からない・原作は子供向けのため、シンプルにヒーローの活躍を描いていたが、本作では差別問題などがノイズとなり、最終的に何を楽しむものかが分からなかった　それと、仮面ライダーの設定的なところでも不満を持たれる方が多くいる気がします。私はどちらかというとこっちが不満でした。・キングストーンのデザインがそもそもしょぼく見える。取り出し可能になっていたり、終始設定が謎・怪人が全般的に弱い。最強のライバルであったシャドームーンですら前半部分で幸太郎に負ける・バトルシーンが戦いというより喧嘩がエスカレートしたものに見える。従来の仮面ライダーではしばしば洗練された蹴り技や華麗な攻撃シーンが登場するが、本作ではマウントパンチやケンカキックなどがほとんど・サタンサーベルが折れる・ライダーキックのビジュアルは良かったがあまりにも弱い（なぜキックを決めたBLACKの腹に剣が刺さってしまったのか？　描写がカットされているところも、肝心な部分だったので映して欲しかった）・ヒロインが最後に変身できるのが唐突すぎるし、彼女がそうなることを望むファンがどれだけいるのか？　など、不満ばかりを上げてしまい大変申し訳ないのですが、こういったヒーローの醍醐味部分は残しつつ、例えばアベンジャーズやジャスティスのように、大人ほどよく理解できる悩みや葛藤の部分を入れて、最終的にそれらを解消しつつ派手なバトルを見せてあげれば、ほとんどが賛になったのではないかと思います（変に差別問題などを入れなくてもいいし、個人の悩み的なものでも良かったのでは）　とはいえ、簡単に言ってますがとても難しい問題ですし、現実的にはかなり厳しい部分があったのでしょう。　それと、変に現代と過去を行ったり来たりするのも分かりずらかったし、それで話数が割かれてしまうのも勿体無い気がしました。あと総理を暗殺するシーンに仮面ライダーの歌を持ってくるのは、ちょっと……。　でも俳優さんは素晴らしかったし、ライダー自身のデザインはとてもカッコ良かったです。　今回の作品を機に、仮面ライダーがまた進化して盛り上がってくれることを願っています。

大人向けだそうですが、子供がみてこれが大人とは思わないだろうけど、間違って「これが大人」と思ってしまったら困るなあ…と考えてしまった、←個人の意見です。然しそんな大人もいるかもしれない？表面だけとか、ある一面だけを見て、わかった気になってしまうような危険に陥らなければ、個人的には、子供がみてもよいと思います。（←ある程度、背景や余白を考えられる成長に達しているならば。それと作り手の気持ちや意図も少しは考えられるならば。結局は観る観ないは個々の勝手ですよね。それに云々言い出したら楽しめないですね…（楽しい作品ではないのかな）。それに、子供がみてもよい…とか、どこから言ってるのか、すんません。原作漫画の芯というか元々のテーマや問題提議等を、漫画や文学や政治語り？好きが集まる場所や場面でときどき耳にすることが…ありますが。原作者が投げかける強い熱や力に共感もあるので（結局は全てはわからないから全共感や全肯定でないにしても。）、暗喩（ベタと思うけれど）を想像し、観る人はそれぞれ何を面白がるのだろう、などと考えながら観ました。ミスリードの危うさは言うまでもなくテンコ盛り孕んでいてそれを言うと興醒めなんだろうなとか。エンタメとしてXメンやSWなどとは似て非なるなのでしょうね。子供がみても…と言いつつ、然し頭ぶしゅって潰すような描写等々は個人的には嫌。残酷さを描きつつも何かもっと上手な映像表現やその為のテクニックはないのでしょうか。難しいのだと思います。素人の個人の意見ですm(__)m アマゾンでみれてよかった、ありがとうございました！

現実の社会問題を意識させるような事柄が出てきます。賛否分かれる内容だと思いますが、特撮ヒーロー作品で挑戦することはとても有意義なものだと思います。何が正しいのか間違っているのかではなくて、無関心であることがいけないというようなメッセージが、視聴者へ向けられて描かれています。怪人が差別されている世界ですが、ヒロインの周囲だけでなくもっとたくさんの人間と怪人の関係を見たかったです。極端な描写ばかりだったので…そうすれば感情移入もできたかなと思います。映画クオリティの話が40分、全10話とボリュームがあり、内容も重苦しく初めは抵抗がありましたが、変身ポーズが私は大好きなのでいつ変身するのかをワクワクして楽しめました。